精神の調子が優れないときに、それを抑うつしようとする人がいる。
そうすると、一時的には元気になったように見える。
周囲も「明るくなった」「陽気になった」と評価してくれるだろう。
しかし、抑うつされた感情は後々利子をつけて大きくなって帰ってくる。
その頃には、もはや肉体面での不調も伴うようになる。
吐き気、めまい、不眠、広場恐怖
そして、精神科医のお世話になることになる。
治療は長く続く。
初期状態の特効薬は、自覚して声に出すことである。
「私は今調子が悪い。しかしいつかは好転する」
『調子が悪い』という現状を抑うつせずに表に出すこと。
そして、症状が永遠に続く訳ではないことを体に言い聞かせる。
それだけで、「じゃあ、今やれるだけのことをやってみるか」ぐらいの気分にはなるものである。